廉価なプレミアム モバイルPC
dynabook SS N10/N11/N12 /dynabook NXシリーズ

廉価品に化粧をしてプレミアム化?


【概要】

■RX2のボディ違い?

 

 NXのリリースを見て、自称「プレミアム」とか言ってるので、随分チャラチャラしたやつが出てきたなぁと思っていたが、突然法人モデルがSS N10としてリリースされたからたまげた。

 NB100をつい先日リリースしていて、何か名前も似ているので、コレは意味が分からないと思ったが、こちらはネットブックでなく正当派モバイルPC。
 軽量化を攻めすぎたRXに対し、同一プラットフォームを使いながらコストパフォーマンスを追求したモデルかもしれない。

 RX1を分解して、メインボードの作りは大体分かったので、RX2とN10/NXの違いも大体見当がつく。
 大柄で若干重いプラスチック筐体や、汎用の少し分厚いDVDドライブを装着することでコストダウンしただけだろう。

 よく考えたら中途半端なコンパクトモデルdynabook CXをスマートにした感じで、値段が安ければ案外売れそうだ。下手をすると、RX2を食ってしまって売れなくなりそうで心配だ。
 そう、道具としては良くできていたSS2100シリーズが、より廉価なSS1600に駆逐されたように。

 最近のノートパソコンはやたら肥大化していて、家の中の持ち歩きに不便という意見がある。力の弱い女性には、軽めで値段がそんなに高くないパソコンが求められているのかもしれない。

 この手のカラフルなパソコンは傷だらけにすると格好が悪いので、キャリングバッグは必須だ。間違っても、カタログ写真のように、裸のまま持ち歩いてはいけない。

 あと、外観を保護するために、保護フィルムでも貼った方が良いかもしれないと、人ごとながら思った。

【各機能ごとの詳細】

■サイズ比較

SS1600 268mm(幅)×210mm(奥行)×27.8mm(最薄部)〜34.6mm(高さ) 1.1kg
S30   283.8mm(幅)×196.6mm(奥行)×26.9mm(最薄部)〜35.5mm(高さ)1.19kg/1.24kg
RX2   283mm(幅)×215.8mm(奥行)×19.5mm〜25.5mm(高さ) 858g〜1053g
N10   286mm(幅)×223mm(奥行)×29.9mm(高さ) 1.23kg〜1.45kg 

 S30よりは薄いが、大きくなっていて、重さも随分増えている。
 この辺りから、高スペックバージョンかと期待させたが、実際はそうではないらしい。

 12.1インチWXGA(1280×800)液晶も、RXシリーズ同様だが、半透過型ではない。

■詳細なスペック

 CPUはRX2と同じくCore 2 Duo SU9300(1.2GHz、L2キャッシュ3MB)が搭載された。
 個人的には、筐体の厚みに余裕があることだし、熱対策ができるなら超低電圧ではなく、低電圧か通常版CPUを付けても良いような気がするのだが。その方が、実は調達コストも安いはずなのだが。

 ちなみにリリース直後のサイト情報では、法人モデルのN10はチップセットにGM45Express、個人向けのNXはGS45Expressとなっている。ただし、カタログの誤りの可能性がある。

 GSの方が小型版で、グラフィック機能のコアクロックがGM45が533MHzなのに対し、GS45は266MHzと半分になる。わざわざ使い分ける可能性は低いので、全部GSなんだと思う……。

 メモリは2009年夏まではPC2-5300(DDR2-667)対応 SDRAMを1スロット。オンボードの1GBと併せて、最大3GB搭載可能。

 2009年秋冬モデル以降はDDR3-800対応、オンボード2GB。

 HDDは2.5インチSATA。NXはSSDも選択可能。

■バッテリー

 個人用のNXは大容量バッテリー63Aが標準、法人モデルのN10は小型の32Aが標準。

 32Aで5.2時間、63Aは10.5時間。(SSDはそれぞれ5.7時間、11.5時間)

 このパソコンをそんなに持ち歩くかな、という気はする。女性向けなら、軽量バッテリーを標準でも良かったのではないか。それでも5時間使えるんだし。

■インターフェース

 書くことがあまり無くて退屈だが、RX2とほぼ同等。

 左USB端子がeSATA端子兼用になった事も同じ。法人モデルはFelicaポート内蔵可能なぐらい。

 Bluetoothも搭載されていない。

■液晶

 RXシリーズの半透過液晶ではなく、普通の液晶。

 普通に屋内で使うなら、こちらの方が良いということである。

 そういえば、RX2Lで普通の液晶になってしまっていたし。

【マイナーチェンジ情報】

■2009年夏モデルでCPU高速化

 RX2の2009年夏モデル同様、SU9400(1.4GHz)が搭載されるようになり、0.2GHz分高速化。

 法人モデルはN11にモデル名を変更。

 また、ACアダプターが軽量化された。

■2009年秋モデルでメモリ周り強化

 N12に名称変更。RX2の2009年秋モデル同様、オンボードメモリが2GBに増強され、かつDDR2-667からDDR3-800に仕様変更された。

 また、Windows7(32bit)が選べるようになった。Windows7正規版&ダウングレードが人気だったと思われるが。

【改造情報】

HDD・SSD換装

 インターフェースはSATA300。厚さは9.5mmの一般的な物が利用可能。

 普通に増設できますね。

メモリ交換

 N10/11はDDR2、N12はDDR3なので注意すること。

 オンボード2GB+増設2GB=4GBが公称スペックだが、RX2で実際は4GBのモジュールを認識するという話があるので、それに従えば最大5〜6GBまで増設可能。

 ただし、64bitOSを別途入手するか、RAMディスクとして使うしか無いのでその点は理解しておいて下さい。32bit版なら3GBで十分。

【総評】

■結局SS N10/N11/N12/NXシリーズの存在意義は?

 NXは、3色のボディーカラーなど、女性にも目を向けて貰えるよう作り込まれている感がある。確かに、コレを使ってる女の子は素敵だと思う。

 RXシリーズから増した厚みが剛性アップに効いているなら、普通のパソコンとして扱っても問題なさそうな気がする。

 CPUクロックが低いが、それさえ無視すれば十分1台目のパソコンとして利用可能。

 N10はズバリ、安さ?

 「dynabook SS RX2」が34万5660円からに対し、「dynabook SS N10」が27万0060円からである。

 個人向けモバイル機としてNXシリーズを売って、その副産物としてできたN10系も価格を重視する顧客に売っていく戦略かもしれない。


リンク

ノートPC dynabook NXシリーズ (2008年9月)

ノートPC dynabook NXシリーズ (2009年1月)

ノートPC dynabook NXシリーズ (2009年4月)

ノートPC dynabook NXシリーズ (2009年10月)

モバイルノートPC dynabook SS N10シリーズ (2008年10月)

モバイルノートPC dynabook SS N10シリーズ (2009年1月)

モバイルノートPC dynabook SS N11シリーズ (2009年6月)

モバイルノートPC dynabook SS N12シリーズ (2009年11月)

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作成日:2008/10/8
最終更新日:2012/10/18

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