FMV575D5

安普請な設計が際だつ、富士通の初期Pentium対応FMV。


DESKPOWER
画像は5133D5

・スペック

CPU:P54C-75

チップセット:Aladdin3

セカンドキャッシュ:非同期256KB

 

FMV D5 内部構造図  

・講評

性能的には見るべき点の無いマシン。
セカンドキャッシュを搭載しながらセカンドキャッシュ非標準のValueStarと最低性能争いをしていたのが懐かしい。  (当時の売れ筋機種だったんですが……)

・メモリ増設

基本的にEDO不可。(動く事もあるらしいが…)
スロットが4本なので、32MBx4=128MBが上限になります。

このマシンの特徴として、基本性能が一般的マシンに比べて著しく劣る為、メモリを増設してもスピードアップがあまり感じられません。元が遅すぎる為、そうなるのですが・・・。(苦笑)
会社に5120D5と5133D6があるんですが、その動きの違いときたら・・・。

・オーバークロック

まず奥の方に外部クロック設定ピンが有ります。(J4だっけ?)
小さいので注意して取り扱って下さい。
くれぐれも静電気を飛ばさないように。

50/60/66から選択できるので、ここは有無を言わせず一番右の66にします。
ピン名忘れたので、基盤上のそれらしい表記を探して下さい。
奥の方の集団の一角です

  J4
50 1-4
60 2-5
66 3-6

あと、CPU手前のJP19・JP16で倍率を設定します。

CPU倍率 JP19 JP16
x1.5 1-2 1-2
x2.0 2-3 1-2
x3.0 1-2 2-3
x2.5 2-3 2-3

M1(Cx6x86)用設定やP55Cという文字も見えますが、動かないと思っていた方が無難です。
75MHz版でも100MHz動作する事は良くありますし、実際平然と動きました。

ただ、純正CPUクーラーが486用に毛が生えた程度なので(でも何故かFMV5150T3より良さそう)、夏場に備えてより信頼性の高いファンに交換しておいた方がいいかもしれません。
ファンが止まったら、間違いなくパソコンも止まります。  

・CPU交換

STDかVREかの設定ピンは手前の方に見つかりましたが、コア電圧を設定するピンが見つからないので(正確には目的の電圧の設定方法が分からない)、MMXペンティアムを搭載するのは止めておいた方が無難です。
電圧変換下駄を使用する手もありますが、個体差があるようなので、同じ製品・設定でも動かない可能性があります。
実際、下駄がSocket7周辺のコンデンサーと物理的に干渉する(要は当たる)事があるため、使用できないという事も聞きます。

・近代化について

まず、致命的なのがメモリ8MBとHDD630MB。
RAMは標準SIMM(4MB×2)を捨ててしまうぐらいの覚悟で増設したほうがいいかも。
HDDも、ブートドライブを入れ換えるぐらいの度胸と覚悟が必要です。

こんな容量じゃ、オフィスソフトをねじ込んだだけでほとんど危険領域に近づいてしまいます。
あと、CPUも力不足。

問題は、そんな事をしているうちにもっとマシなマシンが買える値段になってしまうことと、そこまでしてもマザーボードの性能差は覆せない事。
否定的な意見になりますが、やりすぎは良くない。
新品パーツを買い集めてまでアップグレードする価値は、はっきり言って無いと思います。
知人から流れてくる中古パーツで安くグレードアップする事を考えましょ。  

・マニアには?

家中にハードディスクやメモリやCPUが散乱してるようなマニアの方には、不要パーツ最終処分地としての利用が見込めますが、残念ながらドライブベイの不足や拡張スロットの不足等で、全開バリバリとはいかない。
まぁ、同一仕様でも性能が著しく劣ると言われるこの当時のFMVですから、マニアは見向きもしないでしょう……。


リンク

なし

作成日:
最終更新日:2006/11/5

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