HDD接続インターフェースはIDEかSCSIか

本稿は2000年当時の最新情報です。

Socket7時代の名残としてご参考あれ。


何故高いSCSIを選択するか

 個人用ハードディスクの接続インターフェースはIDEと相場が決まっている。

 でも、マニアはSCSIを選ぶ。何でだろう。IDEがいいものなら、サーバーとかもIDEを使えばいいが、何故かサーバーはフルSCSIだったりする。何故だろう。

 本当に高いSCSIがいいのだろうか。

1.速い?

 IDEは、転送コマンド処理やら何やらでパワーを食われる。

 SCSIはその点確かに速い。

2.クロックアップに強い

 クロックアップマニアの多くは、昔からSCSIを使用。というのも、IDEだとぶっ飛ぶ可能性が非常に高いんだとか。特にPCIが外部クロックと同期してどんどん上がって行ってしまうIntel物の場合、クロックアップが即命取りになるケースも。

 オンボードのIDEポートに装着している場合、外部クロックが上がる事でハードディスクのコントローラチップが根を上げて悲惨な事態を招くことがある。その点、SCSIはそのような話をあまり聞かない。

 だが、これをSCSI肯定意見と取らないでほしい。これはIDEだから弱いのではない。オンボードのコントローラーを使っているからである。

 ATA66カードを装着すれば、理屈の上では外部インターフェースを使うSCSIと変わらない。

 カード上にクロックオシレータ(水晶)が載っている場合はハードディスク自体に供給されるクロックは33MHzになるため、ディスク自体は平気である。

3.接続台数が多い

 IDEは頑張っても4台。SCSIは16台。←繋がないって!(苦笑)

 これもRAIDなどで活用しないと意味が無いし、そもそもそんな台数は普通の筐体では収納出来ない。

 なお、IDEでも増設カードで接続数を増やすことは可能です。

4.接続距離が長い

 IDEはどうあがいても距離が60cmぐらいだが、SCSIはうんと長い。(笑)

 ディファレンシャルなら12mぐらい平気。かつてディファレンシャルと言うとキワモノ扱いされていたが、Ultra2からはこれが標準。外付け機器も安心。

5.割り込みの節約になる。

 実はIDEを殺せばIRQが2つも空く。増設マニアにとって、このリソース節約効果ってのは結構大きいのかもしれない。

 IRQを複数機器でシェア出来なかったWin95時代は特にそう。

6.CPU占有率が低い

 SCSIの方が賢いのか、CPU占有率は例えバスマスタIDEだろうが、バスマスタSCSIには及ばない。これがPIO転送のSCSIだと話が変わってくるので、SCSIカードを買う時は安物を狙わないようにしよう。

7.内蔵IDEが貧相(PC9800シリーズ)

PC9800シリーズのIDEはスペックが貧相なので、SCSI導入のメリットは大きい。

 どんなに高速なドライブを接続しても実測値で3MB/Sec出ないし、そもそも4.3GB以上のディスクを接続しても4.3GBまでしか認識しないので、これ以上のスピード・容量を求めるなら外部インターフェースに接続する必要がある。

コストパフォーマンスは?

 上記の各項目に頷いた人はSCSI、ピンと来なかったらIDEで構わない。

 容量当たりの単価が倍以上も違うと、さすがにSCSIをお気軽に推奨できない。

 最近は無理にSCSIを使わなくても殆どのストレージはIDEに対応している。スキャナはUSBの時代だ。

 SCSIといえばAdaptecだが、2万ぐらいするみたいだ。HDDもう一個買えるぞ。

結論

 SCSIの方が性能がいいのはまぁ間違いなさそうだが、筆者はIDEで満足している。
 AT互換PCなら、IDEでも十分だろう。一方、PC9800シリーズユーザーは、残念ながらある程度を超えようとするとSCSIの導入が必須になる。


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作成日:
最終更新日:2006/10/21

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